2024年01月01日

令和6年度住職年頭の御挨拶...

   御挨拶

 

新年、明けましておめでとうございます。


恵林寺花園会員、檀信徒のみなさま、お変わりなく健やかに新春を迎えられましたこと、謹んでお喜び申しあげます。
おかげさまをもちまして当山も、一同無事に新しい年を迎えることができました。

 

さて、令和五年の出来事と言えば、何よりもまず、令和二年(二〇二〇年)春からはじまりました、新型コロナウイルス感染症による規制が、解除されたことが挙げられます。

三年間にわたり、国内のみならず、世界を震撼させた感染症の大流行(パンデミック)も、ワクチン接種、渡航制限、移動制限、隔離治療の徹底その他の、国際的な努力によって一定の鎮静を見ることになり、日本では、令和五年のゴールデン・ウィーク明けから、正式に、インフルエンザと同じ「第五類」指定となり、特別な対応を必用とするものではなくなりました。
しかしながらこれは、新型コロナウイルス感染症の「終息宣言」ではなく、このウイルスそのものを克服したとはほど遠く、問題が解決したということではありません。

新型コロナウイルス感染症の流行が、本格的になる頃に指摘されていたように、ウイルスを根絶することは基本的に不可能で、これからの世界は、今回の新型コロナウイルスだけではなく、これからも次々と登場してくるであろう、さまざまなウイルス感染症などの流行病と共存していかねばなりません。

巨大都市東京から、距離的には近いといえ、人口減少が深刻な問題となっており、人の出入りが少ない田舎であると考えられていた山梨にも、着実にウイルス感染症は入り込み、身近なところに感染者が多く出た、ということは、忘れてはならないことです。
「喉元過ぎれば、熱さ忘れる」といったことにならないように、これからは、「ニュー・ノーマル」「ニュー・スタンダード」と呼ばれていた、生活上のさまざまな注意、工夫、配慮を意識しながら活きていくことがますます必要になる、という理解と覚悟が必要となると思われます。
もちろんこれは、常にそのように、細々としたことに気を遣いながら、ビクビク生きよ、ということではありません。そうではなく、コロナウイルス感染症であれ、インフルエンザであれ、何であれ、科学的な知識をもとに日常の行動を見直し、適切な情報を常に入れながら、知恵を使って、科学的、合理的、論理的に行動できるような心構えと準備をしておく、ということです。
今回のウイルス感染症問題では、マスコミによるほとんど「あおり」というべき情報の氾濫に怯え、根拠も無く怖がるだけではなく、科学的にものごとを考え、しっかりと情報を吟味し、落ち着いて、冷静に行動・生活する、という、あたりまえで単純なことが、いかに難しいか、ということを教えてくれていますし、日本における科学教育、論理教育のあり方にも、一石を投じるきっかけになったと考えます。


今回のパンデミック騒動によって、再び読まれはじめたと言われる、アルベール・カミュの小説『ペスト』の末尾には、とても印象的なシーンがあります。ペスト禍の終息によって、街の人々は開放感を感じながらお祭を楽しむ、その時、カミュは、ペスト菌は、今でもひっそりと潜んでいる、いつか、また現れるのだ、と警告しています。
この小説のモデルとなった出来事は、一〇〇年ほど前のことですが、どれほど科学が進歩しても、複雑で巨大な自然に立ち向かうには、人間はまだまだ非力であり、科学万能で、専門家にお任せすれば良いのだ、ということにはならない、ということを、しっかりと認識するべきです。ちょうど一〇〇年ほど前には、「スペイン風邪」の世界的な流行がありましたが、この流行が収まるのに、三年・・・今回の新型コロナウイルス感染症の大流行が一通り沈静化するのにも、三年の月日がかかっています。著しく進歩した、華やかで輝かしいところにだけ目を奪われていては、科学というものを理解したことにはなりません。科学には、何ができるのか、そして、何ができないのか・・・ゆっくりと考えるべき時であると思います。

 

ここで、お寺の現状について、お話しをさせていただきます。
既に、その都度の見通しをご報告して参りましたが、三年間にわたるコロナ禍による規制、そしてその間の社会の大きな変化のため、恵林寺の運営方針は、大幅な変更を余儀なくされました。
予定されていました、武田信玄公の生誕五〇〇年・四五〇回忌につきましては、予定の行事は、ほぼすべてが縮小された形でのものとなり、観光寺院としての恵林寺の存在を、広く社会に認知していただく機会とすることができませんでした。
また、コロナ禍の期間中は、拝観者の大幅な人数減、そして法事等の自粛により、法務収入も大幅にダウンしております。
コロナ明けとなった現在、観光客の足は戻りつつありますが、いまだ本調子とは言えず、富士山、河口湖方面から、塩山・甲府方面へと人の流れが戻るのには、もうしばらく時間がかかるかと思われます。
しかしながら、コロナ禍以前においても、インバウンド需要が話題となっていた時期にあっても、恵林寺の拝観は低調であり、それは、拝観者に占める外国人の人数からもうかがえます。恵林寺の拝観者における、外国人観光者の割合は、きちんとしたデータをとったわけではありませんが、窓口受付け業務、電話、メールなどによる問い合わせ、依頼とも、ここ数年来、大きな変化がないことからも、容易に想像できるところです。インバウンド需要の受け皿として存在感を示すということは、地方の一時院である恵林寺のよくするところではありませんが、そのような需要が生じた場合に備えての対策は、少しずつ行っております。


わたしが住職に就任した当時、既に、恵林寺の拝観者人数は、ほぼ毎年のように前年割れの状態でした。これにつきましては、バスツアーのような大規模観光が業態として次第に廃れ、自家用車を中心とする個人ツアーが主流になりつつあることによる、という指摘がなされております。
観光のあり方の大きな変化に対応することにつきましては、一地方の観光寺院としてできることには限りがあります。恵林寺を取り巻く環境の大きな変化が訪れるまで、当分の間は、手堅く、堅実な運営に心がける所存でおります。
一方、法務収入の減少は、もともと、法事離れ、檀家離れが叫ばれていたという背景があり、地元塩山のお檀家が中心となる恵林寺においては、地元の人口減の影響を直接受けており、見通しは厳しいと言わざるを得ません。コロナ禍での法事の自粛は、既に減少・縮小傾向にあった法事離れの現状を、さらに加速させております。既に、長い間叫ばれていたお寺の危機が、加速的に迫ってきているというのが実情です。
法務に関しては、お檀家の皆様のご理解・ご協力がなければ大きな変更はできませんので、現状は今のままの取り組みを続ける予定ですが、近い将来、運営に関しての御相談をお願いすることになるかも知れません。引き続き、お檀家の皆様のご理解とご協力をお願いするところでございます。

 

 

  令和五年度のご報告

 

令和五年度は、恒例の、放光寺と協力しての『恵林寺・放光寺除夜の鐘』と新年初法要の『祝聖しゅくしん』で新年の幕開けをいたしました。

そして、正月二日の『恵林寺大般若祈祷だいはんにゃきとう』を挟んで、正月三日間の『大般若祈祷会』が例年通り厳修されました。正月の特別朱印は『癸卯みずのとう』の記念朱印を二種類発行いたしました。
一月七日には『恵林寺坐禅会』坐禅はじめ。

毎週土曜日午前六時からのこの坐禅会は、五月の連休明け、新型コロナウイルス感染症が「第五類」指定になり、さまざまな制限が解除されるまで、ZoomとYoutubeを利用しての配信を行っており、このオンラインの配信は、五月十三日の第百五〇回まで継続して開催されました。

翌一月八日は『薬師祭』。同じく十二日には『武田信玄公毎月忌』『武田不動尊特別祈祷』厳修。

十六日の『檀徒年賀』は中止となりました。一月二〇日には『恵林寺先住不晦軒毎月忌』、三〇日には『恵林寺開山夢窓国師毎月忌』を厳修いたしました。
一月十五日は『祝聖』、午後、第六期『恵林寺親子茶の湯教室』・『大人のための恵林寺茶の湯教室』を開講。この二つの講座は、毎月二回の開催となっています。

 

二月一日には『祝聖』。三日には『快川国師毎月忌』『節分会』、この日から、二月の『節分会特別朱印』を発行。

八日には、例年通り徳和村の名取八衛門家『薬師祭やくしさい』に出頭。

十二日には『武田信玄公毎月忌』『武田不動尊特別祈祷』厳修。十五日は『祝聖』引き続き、釈尊入滅の『涅槃会ねはんえ』を厳修。『涅槃会』記念朱印を発行。

二十日には『恵林寺先住不晦軒毎月忌』を、二十八日には『恵林寺開山夢窓国師毎月忌』を厳修いたしました。

 

三月一日は『祝聖』、三日は『快川国師毎月忌』。続く五日には、恵林寺塔頭長江院に墓所があった武田信虎公を記念して、その命日を期して『武田信虎公記念朱印』発行。この日には、テレビドラマ『忍者に結婚は難しい』の撮影がありました。

三月八日には『薬師祭』。同十一日には、「東日本大震災追悼法要」を厳修。翌十二日には『武田信玄公毎月忌』『武田不動尊特別祈祷』厳修。

同十七日には、恵林寺徒弟として修行に向かう坂本玄妙禅士の得度式を挙行。坂本禅士は、鎌倉の円覚寺僧堂に掛搭しました。

三月二十日には『恵林寺先住不晦軒毎月忌』、そして『春期彼岸会大施餓鬼』が、恵林寺山内・総代各家・新亡供養各家の出席により厳修されました。

同じく二十四日には、第三十六回『恵林寺文化講座』『特別講座 小笹宗匠に学ぶ茶の湯の心(十一)』を開催。同日午後から『恵林寺頂相ちんそう研究会』による出版最終準備会を開催。

武田信玄公生誕五〇〇年・四五〇回忌記念事業として企画された『恵林寺歴代頂相集』は、一年遅れではありますが、無事に出版の運びとなりました。刊行は遅くなりましたが、その専門性と先駆的な内容には、高い評価をいただくことができました。同じく三十日には『開山夢窓国師毎月忌』を厳修いたしました。

 

四月一日には『祝聖』、三日には『快川国師毎月忌』、快川国師火定かじょうの日に合わせて『快川国師特別朱印』を謹製・発行いたしました。

続く八日には『薬師祭』を厳修。この日から、『大人のための恵林寺茶の湯教室』を、常設の『恵林寺茶の湯教室』へと改編いたしました。
四月十一日・十二日には、『武田信玄公・快川国師毎歳忌』が厳修されました。

新型コロナウイルス感染症の「五類指定」が五月になるということで、法要は昨年通り、恵林寺山内・総代家のみの出頭・参拝。境内の『信玄公祭』に関しては、衛生管理に十分配慮をする、ということで開催となりました。また、この日に合わせて武田信玄公を記念しての『信玄公四五〇回忌特別朱印』を二種類発行いたしました。

同じく二十日には『恵林寺先住不晦軒毎月忌』、三十日には『開山夢窓国師毎月忌』を厳修いたしました。

 

五月一日には『祝聖』、三日には『快川国師毎月忌』。また、五月三日から七日まで、令和五年「恵林寺文化事業」書と花『慈愛じあい応化おうけするいつくしみの形~』を開催いたしました。

これは、書道家でもある愛知県春日井市の臨済宗妙心寺派・薬師山林昌寺副住職・野田芳樹師の書と、山梨県甲府市・古流清光会の華道家・梅田一穂氏のコラボレーションによる、書と花のイベントです。幸いなことに、大変な好評をいただくことができました。
続く五月八日には『薬師祭』そして『降誕会ごうたんえ(花祭り)』。『降誕会』に合わせて『降誕会特別朱印』を発行。

十二日には、『武田信玄公毎月忌』『武田不動尊特別祈祷』を厳修。同じく二十日には『恵林寺先住不晦軒毎月忌』、三十日には『開山夢窓国師毎月忌』を厳修いたしました。

 

六月一日には『祝聖』、『水無月みなづき特別朱印・雨滴声うてきせい』を発行いたしました。続く三日には『快川国師毎月忌』、八日には『薬師祭』を厳修。
同十日十一日と『抹茶楽道』主催による『恵林寺茶会』が開催されました。

この企画は、抹茶楽道を主催する永川雅代氏とフリーアナウンサー藤本えり氏そして、恵林寺住職が、それぞれの専門性を活かしながら、型にはまらない新しい文化的な学びと楽しみを追求していこうとする試みです。
翌十二日には、『武田信玄公毎月忌』『武田不動尊特別祈祷』を厳修。同じく六月十五日には、甲州市と姉妹都市の関係にある、アメリカ合衆国のエイムズ市の皆さんが来訪、恵林寺で茶道・坐禅体験をされました。同じく二十日には『恵林寺先住不晦軒毎月忌』、続く二十四日には、山梨学院大学のウィリアム・リード教授による書道と茶道、日本文化についての講座が開催されました。同三十日には『開山夢窓国師毎月忌』を厳修致しました。

 

七月一日には『祝聖』、七月特別朱印『七夕・縁結び』発行。三日には『快川国師毎月忌』、八日には『薬師祭』を厳修。

同じく十二日には、『武田信玄公毎月忌』『武田不動尊特別祈祷』を厳修。同二十日には、『恵林寺先住不晦軒毎月忌』を厳修。

続く二十三日には、第三十七回『恵林寺文化講座』『小笹宗匠に学ぶ茶の湯の心(十二)を開催。

同じく二十五日から二十七日まで、第二回となる『恵林寺寺子屋サマーキャンプ』を開催。

三十日には、『開山夢窓国師毎月忌』、そしてこちらも昨年にひきつづき二回目となる、『発酵倶楽部』主催の寺子屋イベント『恵林寺で和文化体験』が開催されました。

 

八月一日には『祝聖』、翌二日には、恵林寺特別講座『今に語り伝える戦時中の記憶~「学童疎開」経験者の言葉を聴く会』を開催致しました。
恵林寺は、全国に先駆けて、東京都中野区の子供たちが試験的に「学童疎開」を行った場所です。当時のことを知る経験者である、原田達夫氏をお招きして、体験談を中心にお話しいただきました。当日は、地元の子供たちも参加して、有意義な会となりました。
翌八月三日には『快川国師毎月忌』、八日には『薬師祭』。同十日には、『八月特別朱印・火裡かり清泉せいせんむ』を発行、同じ日に、山梨大学表千家茶道部の皆さんの恵林寺稽古。

十二日には、『武田信玄公毎月忌』『武田不動尊特別祈祷』を厳修。同十九日日には、第六期『恵林寺親子茶の湯教室』の卒業茶会が行われました。翌二十日には、『恵林寺先住不晦軒毎月忌』を厳修。三十日には、『開山夢窓国師毎月忌』を厳修致しました。

 

九月一日には『祝聖』、『開山夢窓国師記念朱印』を発行。三日には『快川国師毎月忌』。

同じく八日には『薬師祭』。続く九日・十日と恵林寺特別文化講座『禅の風にふれる』を開催。同じく十二日には、『武田信玄公毎月忌』『武田不動尊特別祈祷』を厳修。同二十日には『恵林寺先住不晦軒毎月忌』を厳修。
続く九月二十九日・三十日と、『恵林寺開山夢窓国師毎歳忌』・『恵林寺第二十一世先住職不晦軒特贈歴住妙心正道大亨大和尚超祥忌(七回忌)』を厳修致しました。

コロナ禍も明け、恵林寺山内、縁故寺院のみならず、臨済宗妙心寺派山梨教区の関係寺院の御出頭のもと、恵林寺総代各家、先住老師の縁故者のご参拝。表千家同門会山梨支部による供茶くちゃも併せて執り行われました。和合わごうを何よりも重んじておられました温厚な先代老師も、旧来通りの形で、大勢の参集のもと、法儀が厳修されましたことを、心から喜んでおられることと思います。同日にはまた、お詣りの方のために『開山夢窓国師毎歳忌特別朱印』を謹製・発行いたしました。

 

十月一日は『祝聖』、三日は『快川国師毎月忌』。続く五日には、『達磨忌特別朱印』を発行。八日は『薬師祭』。十二日には、『武田信玄公毎月忌』『武田不動尊特別祈祷』を厳修。

続く十四日には、『ワイン&フードフェスティバル』の会場として恵林寺が選ばれ、ご参加の皆様に、食事とワイン、そして茶の湯を楽しんでいただきました。同じく二十日には『恵林寺先住不晦軒毎月忌』を、三十日には、『開山夢窓国師毎月忌』を厳修いたしました。

 

十一月一日には『祝聖』、三日には『快川国師毎月忌』、信玄公の誕生日であるこの日には、『武田信玄公生誕五百年記念朱印』を謹製・発行致しました。

翌四日には、能楽師・佐久間二郎氏による『能楽【談】ディズム 秋の陣 恵林寺』が開催されました。

続く五日には恵林寺で「仏前結婚式」が執り行われました。同十一日には、山梨学院大学のウィリアム・リード教授による写経イベントが開催されました。

翌十二日には、『武田信玄公毎月忌』『武田不動尊特別祈祷』、そして第三十八回『恵林寺文化講座・茶会』『生形貴重氏講演会『利休と伊達政宗』を開催。同十八日・十九日には、抹茶楽道主催『紅葉の恵林寺で語り部とお抹茶の会』が開催されました。

翌二十日には、『恵林寺先住不晦軒毎月忌』を、三十日には、『開山夢窓国師毎月忌』を厳修いたしました。

 

十二月一日には『祝聖』、三日には『快川国師毎月忌』。八日は『薬師祭』そして『成道会』。釈尊の修行成就の記念日であるこの『成道会』に合わせて、『成道会記念朱印』を発行。同十二日には『武田信玄公毎月忌』『武田不動尊特別祈祷』、同日の夜には、臨時恵林寺文化講座『有賀亮右先生に聴く、運気と茶の湯』を開講しました。

十九日には大掃除。翌二十日には、『恵林寺先住不晦軒毎月忌』、続く二十四日には第三十九回『恵林寺文化講座』『小笹宗匠に学ぶ茶の湯の心(十三)』を開催。十二月三十日には、『開山夢窓国師毎月忌』を厳修致しました。

 


  住職の活動に関しては、

一月五日にはご縁をいただいております表千家小笹晃宗匠の『空裡庵くうりあん』初釜に出席、翌六日には大徳寺派管長猊下に年頭のご挨拶をいたしました。
一月八日から、秋からのNHKカルチャー横浜ランドマークタワー教室での講座『禅語入門 禅の名言を味わう(二)』(全六回)を、同十一日からNHK文化センター青山教室に引き継ぎとなった【オンライン】『禅語入門 禅の名言を味わう(一〇)』(全五回)を開講いたしました。
同じく十八日には日刊工業新聞社による『グローバル人材アカデミー講座』に講師として登壇。翌、十九日には表千家東京道場での初釜に出席。
一月二十日には、哲学者・中島義道よしみち氏が主催する『哲学塾カント』でのオンライン『臨済録講座』を開講。

昨年からはじまったこの講座は、引き続き、毎月一度、日曜日の午後に開催されています。

翌二十一日には『八百竹やおたけ府中山居ふちゅうさんきょの茶会』に参加。同じく二十七日には甲府の春光堂書店TO-CHIでのトーク・イベント『TO-CHI:夜の座談会』に出席。この座談会も、広くハイカルチャー、サブカルチャーを題材に、毎月一度開催されていますが、企画・運営の主要メンバーとして参加しております。続く二十九日には、しばらくの間中止となっていました『恵林寺花園会女性部御礼会』に出席。

 

二月十二日には、『フレンチ茶懐石×三味線×茶の湯のお茶事』に出席。同十八日には(公)『信玄公宝物館』の理事会・評議委員会に出席。続く二〇日には、御縁をいただいておりますS.バイメル氏の(株)エスプリ・トラベルのツアーの、海外からの皆さん十名をご案内いたしました。二月二十七日にはPHP『歴史街道』編集部の取材を受けました。

 

三月六日には、『恵林寺歴代頂相集』出版の最終打合せ。翌七日には、(公)『柳澤文庫』、『柳澤吉里公研究会』の皆さんが来山、相見の後、吉保公御夫妻の墓前で読経いたしました。同十九日には茶道表千家同門会青年部による『東光寺茶会』に出席いたしました。三月二十六日には、笛吹市の向嶽寺派瑜伽寺ゆかじの『桜茶会』に出席いたしました。

 

四月一日には、放光寺で開催された『松里茶会』に出席。翌二日には、岐阜県美濃市の町屋ぎゃらりー『よってナーレ』主催・発足一周年記念・第一回文化講演会の講師として『美濃国と武田信玄』というテーマでお話しさせていただきました。

四月十二日からNHK文化センターの新しい講座【オンライン】『茶席の禅語・茶禅一味のこころ(一)』(全四回)を開講。同じく十八日には、京都花園妙心寺山内の妙心寺専門道場(妙心僧堂)新命老大師のお披露目式に出席。同二十二日から、十年目に入りました、慶應MCC講座:『古川周賢老大師と感じる・考える【禅の智慧】』が開講(全四回)。六月三日に行われた第三回講座では、会場が恵林寺となり、参加者の皆さんは終日、恵林寺での坐禅・作務・講話を体験されました。

翌、四月二十三日からは、NHK文化センター青山教室で『新・禅語入門~禅の名言を味わう(三)』(全五回)を開講。三十日には、茶道表千家宗芳会そうほうかいによる『廣園寺こうおんじ茶会』に出席いたしました。

 

五月九日・十日と金沢で開催された『吉祥会きっしょうかい金沢大会』に出席。恵林寺先々代の三光亭加藤会元老師の代からの御縁がありました、茶道表千家吉祥会の吉倉虚白宗匠の墓参・ご自宅での諷経を行うことができました。

翌十一日には、高松の松寿寺の皆さんの団参を応接いたしました。続く十四日には、高家武田家第十七代武田英信様が墓参にお越しになり、信玄公墓前で読経を行いました。

同十六日には、山梨英和大学メイプルカレッジ『禅の哲学』(全六回)が開講。

続く二十日から、コロナ規制の解除と共に終了しました『恵林寺オンライン坐禅会』に代わり、毎週土曜日朝の坐禅会後に、Instagram のライブ機能を用いての法話を『恵林寺坐禅会土曜法話』として、発信することと致しました。毎週継続しており、年内で三十三回を数えることとなりました。

同じく二十七日には、武田神社で行われた、能楽師・佐久間二郎師による自作能『甲陽』上演に出席。この作品は、武田信玄公四百五十回忌に合わせて、佐久間氏が自作された、信玄公を主題とする新作能です。佐久間師は、この『甲陽』を恵林寺でも上演・奉納したいと考えておられます。今後の展開が、とても楽しみです。翌五月二十八日には武士原の浄土真宗常泉寺で開催された『夜の茶会』に出席。

 

六月四日には、師匠寺である、京都花園退蔵院の開祖忌に出頭。同十八日には、表千家同門会山梨支部総会に出席。

六月二十六日から、インターネットラジオVoicyを用いて、法話の発信をはじめました。タイトルは『禅僧と考える~日々の暮らしから人生まで』です。最初の七十回は、毎週月・水・金の三回。十二月以後は、月~金の週五回発信しております。こちらも、年内に合計九十回の発信となる予定です。

 

七月七日には、茶道裏千家の米澤喜美子氏の『七夕茶会』に出席。同十二日からNHK文化センターの【オンライン】『茶席の禅語・茶禅一味のこころ(二)』(全五回)を開講。
同じく十八日には、東京国税局管内納税貯蓄組合連合会の皆様が来山、ご案内をいたしました。

続く二十日には、松里小学校の皆さんが来山、講話の後、皆さんの質問にお答えしました。翌二十一日には『ことぶき勧学院』南都留教室で講座。

 

八月四日には『ことぶき勧学院』北都留教室で講座。同十七日には京都退蔵院で法要に導師として出頭。同二十六日にはNHK首都圏局長、甲府局長番組審議委員の皆様をご案内しました。同じく三十一日にはリコーITソリューションズのオンライン講座を担当いたしました。

 

九月二日・三日と、金沢で開催されました『学生大茶会』に出席。同十六日には雑誌『致知』創刊五十周年記念式典に出席いたしました。同じく二十三日には、柳澤文庫館長の多賀氏をお迎えし、ご案内いたしました。続く二十八日には、臨済宗妙心寺派山梨第三教区禅林寺先住職夫人の葬儀導師を務めました。

 

十月六日には、開山夢窓国師毎歳忌を受けて、乾徳山中の『夢窓国師坐禅洞窟』に登拝・諷経。

続く八日には、『新・禅語入門~禅の名言を味わう(四)』(全十回)を開講。同じく、十一日からNHK文化センターの【オンライン】『茶席の禅語・茶禅一味のこころ(三)』(全十回)を開講いたしました。続く十六日には、葛巻町ふるさと常任委員会行政視察研修の皆さんをご案内、同二十日には、韮崎市大村記念館で行われました『小さな木の実』コンサートに参加、大村智先生と面談させていただきました。

同日には、俳人・飯田蛇笏・龍太ゆかりの『山盧』で行われた『古屋絵菜個展 すむ』開催の記念イベント、『鼎談・古屋絵菜、大村宗州、飯田秀實』に出席。同二十六日には臨済宗方広寺派婦人部団参をご案内いたしました。

 

十一月二日には、九州平戸の平山茶道会館館長・平山恭子氏をご案内いたしました。同十一日には、甲斐大和の天目山栖雲寺開山忌法要、記念茶会に出席。

続く十三日・十四日と、恵林寺とも縁の深い八王子廣園寺先住職古心庵丹羽慈祥老大師の超祥忌ちょうしょうきに出頭いたしました。

続く十六日には、国母小学校の皆さん六十名の坐禅体験と講話、午後から『臨青僧りんせいそうの会』の取材をお受けしました。同じく十九日には、恵林寺境内にある大イチョウの下で開催された、表千家宗芳会『黄葉茶会』に参加。

同二十八日には、日頃茶の湯の教えをいただいています、表千家宗芳会の前嶋宗芳先生が、京都紫野大徳寺塔頭・瑞峯院で「掛釜」を担当することになり、同行、お点前をさせていただきました。

 

十二月二日には機山ワインの土屋幸三氏主催の『忘閑ぼうかん茶会』に参加。続く五日には、山梨大学教養発展科目『社会の中の医療・医学』に出講『心と向き合うとはどういうことか』。

同十日には、岐阜県美濃加茂市山之上町の山之上小学校開校百五十周年記念事業で講演『縁~ふるさとの宝』を行いました。

二十二日には、東京深川慧然寺の『智慧の輪会』納会に出席。翌二十三日には富士急ハイランドリゾートで『医療法人会聖仁会』の講演『真理 正しい生き方』。同二十六日には、第五五三回『得々三文会』で講話『修行之ススメ 其ノ十〜禅の見方・考え方(続)』に登壇いたしました。

 

この他にも、山梨日日新聞週間『こぴっと』に連載中の『れいわ寺子屋』も、今年で第六十六回まで回数を重ねることができました。有難いことにとても好評で、学校で購読の資料に用いられたり、ご家庭での話題になったり、思わぬ反響をちょうだいしております。恵林寺とご縁をいただく以前から『寺子屋』をしたい、と考えていたわたしにとっては、とても嬉しいことです。ひきつづき、楽しく真剣に書かせていただきたいと思っております。

 

恵林寺が、今、一番力を入れている事業の一つに、「寺子屋」の開催があります。現在、『恵林寺親子茶の湯教室』は六期生まで卒業を迎え、大人・子供合わせて卒業生が百名を超え、今春開講予定の第七期には、既に三〇名近い参加希望がございます。また、大人も子供も参加できます『恵林寺茶の湯教室』も、毎回三〇~四〇名ほどのご参加がある人気講座となっています。不定期で開催いたします『恵林寺文化講座』とともに、「学びの場としてのお寺」という方向性をさらに推し進める所存です。
令和六年度も、引き続き、名刹恵林寺に相応しい活動を続け、禅の布教の拠点としての責務を果たしていく所存でございます。
壇信徒の皆様、今後ともどうぞよろしくおねがい申し上げます


  恵林寺年間行事予定


 一月  一日~  三日  大般若経法要
 三月 十七日 ~二十三日  春彼岸会
        十八日   施餓鬼法要
 四月 十二日       快川国師・信玄公忌法要
 五月  八日       降誕会(お釈迦様誕生祝い・一月遅れ)
 七月 十三日~ 十六日   お盆
 八月 十三日~ 十六日   お盆
 九月 十九日~ 二十五日  秋彼岸会
        三十日   開山忌(夢窓国師法要)
十二月三十一日       除夜

 

   年回忌


  一周忌   令和五年
  三回忌   令和四年
  七回忌   平成三十年
 十三回忌   平成二十四年
 十七回忌   平成二十年
二十三回忌   平成十四年
二十七回忌   平成十年
三十三回忌   平成四年

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