2022年12月31日

令和5年度住職年頭の御挨拶...

   ご挨拶

 

新年、明けましておめでとうございます。
恵林寺花園会員、檀信徒のみなさま、お変わりなく健やかに新春を迎えられましたこと、謹んでお喜び申しあげます。
おかげさまをもちまして当山も、一同無事に新しい年を迎えることができました。

さて、『武田信玄公四五〇回忌』の正当を迎えた昨年令和4年、開催が心配されていました諸行事は、規模を縮小した形ではありますが、ほぼすべて無事に厳修することができました。
『武田信玄公四五〇回忌記念献茶式』は、令和四年四月十一日(月)午前十一時から本堂において、大徳寺派管長嶺雲室れいうんしつ高田明浦みょうほ老大師を導師に、茶道表千家流不審庵ふしんあん猶々斎ゆうゆうさい御家元の御献茶によって無事に円成いたしました。

新型コロナウイルス感染症対策のため、御出頭・御参詣は招待者・関係各位の最小限とし、表千家同門会山梨県支部新支部長野口英二氏以下支部役員の皆様のお力添えにより、献茶式後には八衛門座敷においてささやかながら記念茶会を執り行うこともできました。

また、同日午後四時から宿忌しゅくき、翌十二日(火)には午前五時三十分から献粥けんしゅく、午前十一時から本堂において『武田信玄公四五〇回忌記念法要』を、恵林寺山内・縁故寺院の御出頭のもと、恵林寺総代、招待者の参詣を得て無事に厳修することができました。

こちらも、昨年にひきつづき、社会状況を鑑みて、境内に幟旗のぼりばたを揚げることもできず、『信玄公祭り』も開催はかないませんでしたが、これに先立つ四月八日には一年近い時間をかけての本格調査・修復を済ませた『武田不動尊三尊像』の帰山を果たし、改修なった『明王殿』における諷経ふぎんも執り行うことができました。

お力添えをいただきました皆様、御出頭御参詣をいただきました皆様、誠に有り難うございました。


今回の信玄公四五〇回忌にあたっては、本堂には「信玄公忌専用」の水引みずひき戸帳とちょう新添しんてんし、不動堂明王殿にも新たに木造の柵を設けると共に、こちらにも専用の水引・戸帳を新添いたしました。新たに本堂に新添しました水引・戸帳は、螺鈿らでんを用いた花菱と武田菱を中央にあしらい、両脇には不動尊を金襴であしらった上に、信玄公の位牌に施されている「昇り龍」「降り龍」二体の龍の姿を描き出した壮麗豪華なもので、偉大な信玄公に相応しく、また名刹恵林寺の寺格にも見合った見事なものでございます。

一年に一度の荘厳用ですので、なかなかご覧いただくことはできませんが、檀徒の皆様には、ぜひ、毎年四月十一日・十二日に厳修されます『信玄公毎歳忌』にお運びいただき、ご覧いただきたく存じます。


また、十一月十三日(日)には、長らく延期になっておりました茶道鎮信流御宗家ちんしんりゅうごそうけによる『武田信玄公記念献茶式』を、本堂において厳修することができました。

鎮信流茶道の流祖である天祥院松浦鎮信公は、長崎・平戸藩の四代当主であり、茶道を片桐石州に、禅を道者禅師超元、盤珪禅師に学ばれるのみならず、山鹿素行について軍学を、さらには古典から蘭学まで幅広い教養を身につけられた一流の文化人でもありました。

天祥院鎮信公は武田信玄公を篤く尊崇し、その墓所を恵林寺に定められました。信玄公墓所の北側、武田家家臣団の墓所の手前に大きく円形の墓石がございますが、それが鎮信公の墓所となっています。

 

この度の献茶式では、来賓として甲州市長、甲州市元教育長、信玄公宝物館館長以下、山梨県茶道連盟所属の各派役員の皆様、表千家同門会副支部長、支部役員の皆様にご参集いただき、鎮信流茶道御宗家松浦宏月こうげつ公の御点前により、午前十一時から恵林寺開山夢窓国師六七〇年忌・恵林寺殿機山信玄大居士生誕五〇〇年記念・天祥院慶巖徳祐大居士(松浦鎮信しげのぶ公)生誕四〇〇年記念・松英院篤信大居士(平戸藩六代当主松浦篤信あつのぶ公)への記念法要の後、記念のお茶席を八衛門座敷において開催することができました。


これをもちまして、社会的な事情により、制約の中、縮小した規模ではありましたが、『信玄公生誕五〇〇年・四五〇回忌』の記念事業は、行事の上ではほぼすべて厳修・円成の運びとなりました。厳しい状況下において、それにもかかわらず、諸行事がつつがなく開催できましたのも、ひとえに皆様方の篤い宗盟心・信仰心の賜であると深く感謝しております。

ご縁をいただきました皆様、誠にありがとうございました。改めて、心から御礼申し上げます。

 

『武田信玄公生誕五〇〇年・四五〇回忌記念事業』の中で、現在進行中のものは、『恵林寺歴代住職頂相ちんそう集(仮題)』の出版準備のみでございます。こちらは、今春を目処に出版予定となっております。

 

さて、恵林寺を取り巻く状況は、葬儀・法要の自粛、拝観者の減少の影響は若干緩やかになっては来ておりますが、現在においても依然として厳しいものがございます。

ただ、新型コロナウイルス感染症の影響は社会全体にとって極めて深刻であり、いつまでも厳しい対策を最優先するばかりというわけにもいかず、また、ウイルス感染症の変異株が新たに登場するにつれてその症状も次第に穏やかになってきているように見受けられ、ワクチン接種の浸透も相俟って、お寺の行事も基本的には中止・延期ではなく、対策を十分に施した上で、縮小規模ではありますが開催、という方向に向かっております。


恵林寺の基本的な行事であります、正月の『大般若祈祷会』、四月の『快川国師・信玄公毎歳忌』、九月の『開山夢窓国師毎歳忌』、一〇月の『恵林寺第二十一世不晦ふまい軒正道大亨禅師大和尚毎歳忌』も、山内・縁故寺院のみの出頭、総代三役のみの参詣というかたちで執り行われる状態が、もうしばらく継続するように思われます。
このような中、恵林寺本体の運営状態だけではなく、社会全体の変化を踏まえ、今後の恵林寺の進む方向に関して、明確な方針転換が必要になって来たと考えております。
ここ数年の、武田信玄公の記念事業に関しては、五十年に一度のものであるゆえに、見直しをした上で、必要な行事・事業を執り行いましたが、記念の年も終わり、これからの通常の運営においては、思い切った対策が必要になっているという認識でございます。
先日、『開山夢窓国師毎歳忌』後の「総代会」において、総代の皆様には直接お話しさせていただき、ご理解ご了承をいただきましたが、恵林寺の諸行事の規模を大幅に縮小し、先行き不透明なこれからの時代に備えるようにしていく所存です。

こうした決定の背景には、拝観者の減少、法事の減少などによる収支の悪化に備えることと同時に、人員確保の困難さ、関係の皆さんの高齢化がございます。

ここ数年、お寺を取り巻く厳しい現状に合わせて恵林寺の職員も採用を見送って来ており、最低限の人数でお寺を回している状態になっております。きわめてさびしいことではございますが、皆様方のご理解・ご協力を給わりたく存じます。

 

  ***令和四年度のご報告***

 

令和四年度は、恒例の、放光寺と協力しての『恵林寺・放光寺除夜の鐘』と新年初法要の『祝聖しゅくしん』で新年の幕開けをいたしました。

そして、正月二日の『恵林寺大般若祈祷』を挟んで、正月三日間の『大般若祈祷会』が例年通り厳修されました。

正月の特別朱印は『壬寅』の記念朱印を二種類発行いたしました。
一月四日の『年頭回礼』は、新型コロナウイルス感染症流行に配慮して、中止。

九日には『恵林寺坐禅会』坐禅はじめ。毎週土曜日午前六時からのこの坐禅会は、新型コロナウイルス感染症流行の中で、ZoomとYoutubeを利用しての配信を行っており、このオンラインの配信は、百三十回を超えて継続中です。同じく十二日には『武田不動尊特別祈祷』厳修。十六日の『檀徒年賀』は中止。同じく、毎年恒例の恵林寺花園会女性部『御礼会』も中止となりました。


二月三日には二月の『節分会特別朱印』を発行。八日には例年通り徳和村の名取八衛門家『薬師祭』に出頭。十二日には『武田不動尊特別祈祷』厳修。十五日釈尊入滅『涅槃会』。


三月一日には、恵林寺拝観新案内板が設置されました。(公)信玄公宝物館・小野正文館長の監修のもと、最新の知見を踏まえて作られたもので、読み応え十分です。恵林寺にお越しのおりには、ぜひご一読ください。同五日には、今は失われた恵林寺塔頭長江院に存在した武田信虎公の墓所にちなみこの日が命日である『武田信虎公特別朱印』を発行。

翌六日には第三十四回『恵林寺文化講座』『特別講座 小笹宗匠に学ぶ茶の湯の心(九)』を開催。十二日には『武田不動尊特別祈祷』厳修。同じく十八日には『春期彼岸会大施餓鬼』が、恵林寺山内・総代三役のみの出席により厳修されました。二十二日には、恵林寺境内地管理の担当候補者として退職予定の自衛官の面接を実施。三月二十六日には『信玄公四五〇遠忌・武田不動尊修復記念』第十二回『恵林寺講座』『快川の最終定理 -天正玄公仏事法語の世界-』が開催されました。講師は(公)信玄公宝物館館長・小野正文氏。

 

四月三日には、快川国師火定の日に合わせて『快川国師特別朱印』を謹製・発行いたしました。同八日には『武田不動尊三尊像』が東京藝術大学から恵林寺の『明王殿』にお戻りになり、開眼諷経を行いました。十二日には『武田不動尊特別祈祷』厳修。


四月十一日『武田信玄公四五〇回忌記念献茶式』、翌十二日の『快川国師毎歳忌・武田信玄公四五〇回忌』は、先に触れましたとおり無事に厳修されました。また、この日に合わせて武田信玄公を記念して『信玄公四五〇回忌特別朱印』を二種類発行いたしました。


五月八日には『降誕会(花祭り)』、そして『降誕会』に合わせて『降誕会特別朱印』を発行。十二日には、お戻りなった武田不動尊を記念して『武田不動尊記念特別朱印』を発行。同十四日には山梨学院大学のウィリアム・リード教授が大書院・八衛門座敷において写経・茶道イベントを開催。同日から、新型コロナウイルス感染症に鑑みて中断していた第五期『恵林寺親子茶の湯教室』を再開。
五月十二日には『武田不動尊特別祈祷』厳修。同じく二十七日・二十八日には、恵林寺大書院・本堂において、恵林寺コンサートシリーズVol.1特別公演~武田信玄公450回忌によせて~舞踊・うた・中世ハープ・華道造形アートによるパフォーマンス『邂逅』が開催されました。

上演メンバーは、中村恩恵(舞踊家)・夏山美夏恵(うた)・伊藤美恵(中世ハープ)・一穂・ISSUI(華道造形アート)。

この企画は、戦国を代表する武将としてのみならず、詩歌、書画を嗜み時代を代表する第一級の教養人であった武田信玄公に相応しい顕彰イベントをということで、甲府で活躍する声楽家の川口聖加さんとの打ち合わせの中から生み出されたものです。オランダをはじめ世界で活躍する優れた舞踊家、音楽家たちが集まり、二十三日から恵林寺で合宿を開始し、お寺に滞在する中で磨き上げられた素晴らしい公演を実現しました。東京、横浜を中心に全国各地から聴衆が集まり、オランダ王国日本公使御夫妻、職員のみなさんも聴きにこられました。

このコンサート『邂逅』は大変な好評で、この後、十一月日にも東京の駐日オランダ大使館においても開催されました。

 

六月一日には、『水無月特別朱印・雨情』を発行いたしました。同十一日日には、第五期『恵林寺親子茶の湯教室』の卒業茶会が行われました。十二日には『武田不動尊特別祈祷』厳修。
七月四日には塩山小学校の皆さんが『地域学習』の一環で来山。同七日には『七夕特別朱印・縁結び』を発行。十二日には『武田不動尊特別祈祷』厳修。翌十三日には、既に前号の『花園会報』でお伝えしたとおり、新たな職員として星野健一氏が正式採用となり、辞令が交付されました。同じく十九日には群馬県の曹洞宗寺族会の皆さんが来山。


七月二十三日、恵林寺職員の一人が新型コロナウイルス感染症の「濃厚接触者」となり、八月一日まで拝観を停止し、併せて坐禅会を含むすべての行事を中止といたしました。


八月一日には、無事に拝観を再開しすべての行事を再開。七日には本堂において『発酵倶楽部』主催の寺子屋イベント『恵林寺で和文化体験』が開催。翌八日・九日には『恵林寺寺子屋サマーキャンプ』を開催いたしました。同じく十日には『八月特別朱印・火裡に清泉を酌む』を発行。十二日には『武田不動尊特別祈祷』厳修。

翌八月十三日から第六期『恵林寺親子茶の湯教室』を開講。この第六期から、開催時間を午後三時半からに早め、この親子の教室の後に『大人のための恵林寺茶の湯教室』を新たに開講しました。『大人のための恵林寺茶の湯教室』は、有難いことに大変好評で、毎回三十人を超える皆様にご参加いただいております。


九月九日には『九月特別朱印・開山夢窓国師記念朱印』を発行。十二日には『武田不動尊特別祈祷』厳修。同十六日には静岡の臨済宗方広寺派蔵泉院の皆様が団参にお越しになりました。

九月二十九日、三十日の『開山夢窓国師毎歳忌』は、既に触れましたように、昨年と同様に御出頭は山内・縁故寺院のみ、参詣は恵林寺総代三役のみとなりました。併せて行われる茶道表千家宗芳会による「供茶」は、例年通り行われました。また、同日にはお詣りの方のために『夢窓国師特別朱印』を謹製・発行いたしました。


十月五日には、『達磨忌特別朱印』を発行。十二日には『武田不動尊特別祈祷』厳修。同十九日・二十日には、恵林寺第二十一世先住職不晦軒南條大亨老大師の毎歳忌を山内・縁故寺院のみで厳修いたしました。
同じく十月二十三日・二十四日には、武田信玄公四五〇回忌記念イベント『史上初めて、天岩戸に足跡を残した男の記録』『甲斐国から日向国へー天岩戸と祈りの乾徳山登山』が開催されました。当日は広田勇介監督作の映画『天岩戸』上映、梶原徹也氏(元THE BLUE HEARTS)のドラム・太鼓と阿部一成氏(元太鼓芸能集団『鼓童』)の篠笛による奉納演奏、国際山岳ガイドの天野和明氏を交えたトークイベントが、さらに翌日には乾徳山登山と乾徳山山頂での奉納演奏が行われました。


十一月三日信玄公の誕生日には、『武田信玄公生誕五百年記念朱印』を謹製・発行。同六日には富士吉田の臨済宗妙心寺派月江寺の皆さんが団参でお越しになりました。十二日には『武田不動尊特別祈祷』厳修。

翌十三日には、先にも触れましたように、鎮信流茶道御宗家の御点前により、『武田信玄公生誕五〇〇年記念法要・供茶式』が、開山夢窓国師六七〇年忌・天祥院慶巖徳祐大居士(松浦鎮信公)生誕四〇〇年記念・松英院篤信大居士追善法要と併せて厳修されました。同じく二十六日には、抹茶楽道主催:『~紅葉を楽しむ! 恵林寺 で茶道体験~』が開催。


十二月二日から六日まで、大書院・八衛門座敷において『ウィリアム・リード & 日野子雲』展覧会が開催されました、テーマは『己と空』。同八日『成道会』には、『成道会記念朱印』を発行。

同じく十一日には、第三十五回『恵林寺文化講座』・『特別講座 小笹宗匠に学ぶ茶の湯の心(一〇)』が開催され、五〇名以上のご参加があり、アメリカからの参加者もありました。お茶のご縁の有り難さを実感しております。翌十二日には『武田不動尊特別祈祷』厳修いたしました。

 

  ***住職の活動***

 

一月五日にはご縁をいただいております表千家小笹晃宗匠の『空裡庵』初釜に出席、翌六日には大徳寺派管長猊下に年頭のご挨拶をし、併せて四月十一日の『武田信玄公四五〇回忌記念献茶式』の予定調整を行いました。同じく一月十七日の表千家東京道場での初釜に出席。一月九日から、秋からのNHKカルチャー横浜ランドマークタワー教室での講座『禅語入門 禅の名言を味わう(九)』を開講いたしました。同十二日からNHK文化センター青山教室に引き継ぎとなった【オンライン】『禅語入門 禅の名言を味わう(六)』全六回を開講いたしました。同じく十四日には朝日カルチャーセンター主催『かまくら茶話会』講演会『禅のこころに学ぶ生きる智慧』に出講。二十五日には山梨大学教養発展科目『社会の中の医療・医学』に出講。

 

二月九日・一〇日には、大徳僧堂時代からのご縁をいただいていた但馬雲澤寺先住職足立泰道師の密葬に導師として拝請を受け、師が遷化された秩父の西善寺に出頭。。同十七日には表千家小笹明宗匠の茶室披に出席するため、京都に出張。二十三日には奈良『依水園』に出張。


三月七日には、懸案となっていました恵林寺塔頭『岩松院』再建のための、総代候補者・岩松院管理者による内覧会・再建会議に出席。十日には、『信玄公宝物館』の理事会・評議委員会に出席。同十五日には、『武田不動尊三尊像』の調査・修復を担当している東京芸術大学岡田研究室を訪問し、調査結果・修復作業の説明を受けました。同じく二十五日にはご縁をいただいています東京丸の内の慶應MCC講座『禅の智慧』受講者のオンライン交流会に参加。二十七日には笛吹市の向嶽寺派瑜伽ゆか寺の桜茶会に出席。三十一日には山梨県臨済宗妙心寺派第三部楽音寺寺庭さんの通夜に出席。翌四月一日には葬儀に出頭。


四月三日からは、新たにご縁をいただいて、哲学者の中島義道先生が主催する『哲学塾カント』で『臨済録』の講座を担当することになりました。以後、毎月1回担当。五日には山梨県臨済宗妙心寺派能成寺寺庭さんの葬儀に出席。同十三日からNHK文化センターの【オンライン】禅の名言を味わう(七)『十牛図』を読む①(全六回)を開講。
四月十八日の向嶽寺『秋葉山祈祷』は中止。同十九日には、『武田信玄公四五〇回忌記念献茶式』の答礼に大徳寺僧堂に参上し、管長猊下に相見。翌日には(公)禅文化研究所で『恵林寺歴代住職頂相集(仮題)』の製作打ち合わせ。同二十三日には高家武田家第十七代武田英信様が墓参にお越しになり、読経を行いました。四月二十四日から新たにNHK文化センター青山教室の講座『新・禅語入門 禅の名言を味わう(一)』全九回を開講。


五月八日にはご縁をいただいています筒井紘一先生の東京美術倶楽部での茶会に出席。翌九日からは山梨英和大学メイプルカレッジ講座『禅の哲学』を開講(全六回)。同十二日には建長寺の調査研修者のご一行が古月禅材禅師の調査で来山。翌十三日には、昨年恵林寺でのイベントを通じてご縁ができました奈良の『地域活性局』藤丸氏の茶室披きに出席。十五日には『日本プロティアン協会』の『プロティアン認定ファッシリテータ禅講座』をオンラインで担当。十八日には早稲田高等学院の生徒たちの坐禅研修を担当。同じく五月二十八日からは、九年目となる、東京丸の内慶應MCC講座『禅の智慧』(全六回)が開講。三十日には、『山梨ことぶき勧学院』北都留教室に出講。


六月五日、出身地である岐阜県各務原市の各務原市立図書館開館三十周年記念講演会に登壇、『禅のこころに学ぶ~人生の意味を考える~』というテーマでお話をさせていただきました。同十四日には京都花園の『花園学園創立百五十周年』記念式典に出席。同じく二十三日には(公)『信玄公宝物館』の理事会・評議委員会に出席。


七月三日には、『夢甲斐塾』第二十二期生入塾式が恵林寺大書院・本堂で開催され、法話と坐禅の指導を担当。同十三日から、NHK文化センターの【オンライン】禅の名言を味わう(八)『十牛図』を読む②(全六回)を開講。同じく十九日には『山梨ことぶき勧学院』南都留教室に出講。

七月二十二日には松本紹圭師のポッドキャスト放送『Temple Morning Radio』収録に参加、八月の八日~十二日の五日間に分けて放送されました。同二十五日には、京都・東福寺光明院で開催された【Monk Management Education Vol.1】『次世代の宗教者』のための勉強会に参加。


八月十九日には、甲斐源氏の雄・安田義定公の命日に合わせて放光寺での法要に参加、義貞ゆかりの地を回り、安田家墓所での諷経を行いました。


九月四日には恵林寺本堂において第十二回『茶の湯文化にふれる市民講座』が開催され、『茶禅一味のこころ』というテーマでお話をさせていただきました。

十四日には、甲府の春光堂書店TO-CHIでのトーク・イベント『TO-CHI:夜の座談会『知の灯を育むとは』~なぜ人生には知の灯が必要なのか~』に提題者の一人として参加、同じく十七日には赤尾保育園の保育士の皆様が来山され、坐禅の指導と法話をさせていただきました。十九日には千葉県の真言宗成田山新勝寺で開催された表千家悠々斎御家元による献茶式に出席。二十六日には茶道表千家吉祥会の静岡大会に参加。


十月一日・二日と『日本プロティアン協会』の認定講師研修合宿『恵林寺パーパスツアー』での坐禅指導と茶の湯、法話を担当。

七日には京都紫野大徳寺で執り行われました『逢源斎江岑宗左ほうげんさいこうしんそうさ三五〇回忌追善法要茶会』に出席。九日には、乾徳山夢窓国師坐禅洞窟への登拝・諷経を行いました。同十二日から、NHK文化センター青山教室のオンライン講座【オンライン】 禅の名言を味わう(九)(全六回)を開講。二十二日には『八百竹府中山居の茶会』に参加、この茶会は以後五回開催されました。同二十七日には甲府の春光堂書店TO-CHIでのトーク・イベント『TO-CHI:夜の座談会#2「お金を多面的に考える〜それって高い?安い?それはなぜ?〜』に提題者として参加。翌二十八日には、翌日に開催される『信玄公祭り』PRのために甲州市観光協会のtwitterに協力。二十九日には恵林寺で開催された『着物研修会文化講座』で法話。三十一日には地域の民生委員の皆さんに坐禅体験と法話をさせていただきました。


十一月十五日には、恵林寺境内にある大イチョウの下で開催された『黄葉茶会』に参加。十六日には、峡中地区青少年育成カウンセラー研修の皆さんに法話。同じく十八日には、第一回目が恵林寺で開催された、舞踊・うた・中世ハープ・華道造形アートによるパフォーマンス『邂逅』が、東京の王立オランダ大使館で二回目の開催となり、出席。同二十一日には、茶室『一个亭』で初めての茶室披き記念茶事を開催。翌二十日には春光堂TO-CHIイベント『TO-CHI:夜の座談会#3「これからの時代を生きる認知について考える」』に参加、漫画『テロール教授の怪しい授業』をテーマに提題者の一人を務めました。翌二十三日には、熱海市のアート・フェスATAMI ART GRANT 2022 のプロジェクトの一つ、森貴之氏の空間設計による茶室と前嶋康太郎氏による茶の湯『ART & 茶の湯』に出席。同じく二十六日・二十七日には、『恵林寺文化講座・禅の風に触れる』ツアーが開催され、法話。三十日には『令和四年度甲州市観光おもてなしガイド養成講座』の皆さんをご案内。


十二月三日には、『秋土茶会二〇二二』に出席、午後からは第11回佐久間二郎能の会『三曜会』に出席。佐久間二郎先生は令和五年に武田信玄公四五〇回忌記念公演として、自作の新作能『甲陽』を上演される予定です。翌四日には、『ウィリアム・リード & 日野子雲展覧会~己と空~』のトーク・イベントで山梨学院大学のウィリアム・リード教授、亜細亜大学アジア研究所教授の九門大士氏と鼎談。八日『成道会』の日には、東京で開催されたマーティ・グロス(Marty Gross)氏の映画上映会に出席、コーディネーターは能楽師の大倉源治郎氏。十五日には東京深川慧然寺の『智恵の輪会』稽古に参加。二十三日には甲府春光堂書店TO-CHIでのイベント『TO-CHI:夜の座談会#4「映画『ゴッドファーザー』を語る』に提題者の一人として出席。二十五日には松本紹圭師の『布薩ミーティング』(オンライン)に登壇。二十七日には、第五〇一八回得々三文会で講話『修行之ススメ 其ノ九〜禅の見方・考え方』に登壇いたしました。

 

この他にも、公益財団法人『禅文化研究所』発行の季刊『禅文化』の連載が続き、今年は第二六三号から二六六号まで、『禅の見方、考え方(二十七~三〇) 私とは何者か - 己事究明(二十四~二十七)』が連載されました。

この『禅の見方、考え方(三〇)』をもって、足掛け八年間にわたった長期の連載もひとまず終了となりました。長きにわたりお読みいただきました皆様、誠にありがとうございました。


また、山梨日日新聞週間『こぴっと』に連載中の『れいわ寺子屋』も、今年で第四十二回まで回数を重ねることができました。有難いことにとても好評で、学校で購読の資料に用いられたり、ご家庭での話題になったり、思わぬ反響をちょうだいしております。恵林寺とご縁をいただく以前から『寺子屋』をしたい、と考えていたわたしにとっては、とても嬉しいことです。ひきつづき、楽しく真剣に書かせていただきたいと思っております。

 

令和五年度も、引き続き、名刹恵林寺に相応しい活動を続け、禅の布教の拠点としての責務を果たしていく所存でございます。
壇信徒の皆様、今後ともどうぞよろしくおねがい申し上げます

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