2021年11月28日

平山郁夫するクロード美術館での『花二人展』で、住職 古川周賢老大師が講話をされました...

令和3年10月10日(日)、平山郁夫シルクロード美術館で開催された展覧会:『祈りの花』梅田一穂・安達妙子『花二人展』で、住職 古川周賢老大師が講話をされました...

 

これは、昨年6月と10月、二度にわたって開催された恵林寺文化展『天と地 書と花』を担当された華道家、古流清光会の梅田一穂氏と、甲府市で活躍しておられますフローリストの安達妙子氏の展覧会に、老大師が特別講演の講師として登壇されたものです。

特別講話のテーマは、

 

   『祈りと旅 仏教の伝来に思う』

 

当日は、新型コロナウイルス感染症の予防のため完全予約制となり、予約満席の講演となりました。

 

帰山後、老大師は、

 

コロナ禍の中、遠路、大勢の皆様にお運びいただき、難しい内容のお話を熱心にお聴きいただき、とても嬉しいことでした。

また、濃やかなお心遣いをいただきました平山郁夫シルクロード美術館のスタッフの皆様、ご関係の皆さまには、ほんとうにお世話になりました、ありがたいことです。
現代の日本に住む禅坊さんとして、先人たちが西域をどう見ていたのか...準備をしながら、このテーマに深く引き込まれました。
仏教発祥の地から見た東の涯、シルクロードの東の限界点は、「末法辺地まっぽうへんち」の場所です。
末法という意識の絶望の中で、明恵上人や栄西禅師が西域に注いだ熱い眼差し、そして栄西禅師の思いを継いで宋に渡った道元禅師の真摯な志...
禅問答の王道である「如何なるかこれ、祖師西来意そしせいらいい(達磨大師が西からやってきたのは、なぜか、何を伝えようとしてやってきたのか)?」という問いかけが、東と西の交錯であるとともに、禅の修行というものがいったい何を目指しているのか、という根本の問題に突き当たるものであるということが実感される思いでした。
「末法辺地」の日本から旅立った道元禅師が、空手で還ってきた(空手還郷くうしゅげんきょう)、仏法など「一毫も無い」と言い切ることの物凄さに圧倒されながら、何度も資料を読み返しました。
繰り返しになりますが、情報量も多く、難しい内容でもありましたが、真剣にお聴きいただき、力をいただきました。皆さま、どうも有難うございました...
 
と話しておられました。
 

カテゴリ−: 特別行事