2025年02月07日

慶應MCC:『古川周賢老大師と 生き方を考える【禅の智慧】~『十牛図』が開講されます...

令和7年 4月5日(土)から、臨済宗妙心寺派共催・臨済宗妙心寺派東京禅センター後援

 

慶應MCC agora 講座

 

『古川周賢老大師と 生き方を考える【禅の智慧】~『十牛図』

 

が開講されます。

 

よりよい生き方を考えたい時に効く禅

禅の修行は「己事究明こじきゅうめい」、つまり、わたしたち一人一人が

 

自分とは何者か?

自分は何のために生きているのか?

自分は人生において何を為すべきか?

 

と自分自身に問いかけ、毎日の暮らしを生き抜いていく意味、人生の意味を、自ら見つけ出していく自己探求の道です。
本講座では、「己事究明」の道行きを、十枚の画を用いて解説する『十牛図』を手引きとして、今、自分の立っている場所を振り返り、自分の人生において、どこに向かって、何を求めて行くべきなのか、『十牛図』にこめられた禅の智慧を学びながら、考えます。

 

『十牛図』は中国・北宋時代末、廓庵かくあんという禅僧によって作られたとされています。

大切な牛を見失った一人の若者が、この牛を捜す旅に出かけ、見つけ出し、飼い馴らして家に連れ帰る物語が十の場面によって描かれています。

その他「六牛図」「四牛図」といったさまざまなテキストを参考にしながら、一人ひとりが自由に「自分の十牛図」の物語を紡ぎ出し、より深く自分自身と向き合うことを目指します。

 

『十牛図』とは

伝統的には、牛は“本当の自分”を象徴しており、

1「尋牛じんぎゅう」(牛を探す旅に出かける)、

2「見跡けんせき」(足跡を見つける)、

3「見牛けんぎゅう」(牛を見つける)、

4「得牛とくぎゅう」(牛を捕まえる)、

5「牧牛ぼくぎゅう」(牛を飼い馴らす)、

6「騎牛帰家きぎゅうきか」(牛の背中に騎って家に帰る)、

7「亡牛存人ぼうぎゅうぞんじん」(牛のことを忘れる)、

8「人牛倶亡じんぎゅうぐぼう」(牛のことも自分のことも忘れてしまう)、

9「返本還源へんぽんげんげん」(悟りの境地に至る)、

10「入鄽垂手にってんすいしゅ」(世間に出掛けていって人を導く)

という物語の流れとなっています。本講座では、廓庵禅師の『十牛図』の他に、「六牛図」「四牛図」といったさまざまなテキストを参考にする予定です。

 

おすすめする方、

  • 禅について理解を深めたい方
  • 禅寺修行を体験したい方、禅を体感したい方
  • 変化し続ける時代と自分自身に向き合うための感性・直感力を養いたい方

 

***講座内容***

 

第1回  4月 5日(土)13:30~16:30(3時間)

 

  禅の「自分に向き合う思想」と『十牛図』

 

人生100年時代の到来が現実味を帯び、健康で豊かな人生を謳歌できる時代が語られる一方で、それでもわたしたちは限られた生命を生き、「生老病死」という大きな問題に向き合わねばなりません。

限りある人生を後悔なく生きるためには、「自分とは何者か」「何のために生きているのか」「人生において何を為すべきか」という問題に、真剣に向き合うことが大切になってきます。

第1回は、その手がかりとなる『十牛図』について、大まかな全体像を学びます。会場を浅草の禅寺金龍寺とし、坐禅にも取り組みます。

 

   会場:白雲山金龍寺(東京都台東区寿2丁目10番地4号)

 

 

第2回 4月19日(土)13:30~16:30(3時間)

 

  「尋牛」「見跡」:自分の人生をわがものにするために

 

人生の経験も知識も十分に無い中で社会へと旅立ち、自身の足で人生を歩み始めた頃、眼の前に現れる様々な問題に立ち向かい、無我夢中で毎日を送る中では、人生の意味を根本から考える機会はどうしても失われがちになります。

しかし、経験を積み知識を増やし、様々なことを学んできた今、あらためて自分の人生を振り返るとどうでしょうか。

自分の人生において目指すもの、自分の人生の意味はどこにあると考えられるでしょうか。

『十牛図』は、人生全体を貫くものを「牛」として描いています。自分にとっての「牛」とは、一体いかなるものでしょうか。

1「尋牛」(牛を探す旅に出かける)、

2「見跡」(足跡を見つける)図を手掛かりに考えます。

 

 

第3回  5月10日(土)13:30~16:30(3時間)

 

  「見牛」「得牛」:人生の課題を探し、見つける

 

人生を通して求めるものを見つけた時、それはどのような体験となるでしょうか。
また、自分の人生の中で、「これだ」というものを見いだしても、それをわがものとするためには、さらにその先の努力が必要となることはよくあります。

自分の人生の大きなテーマに気がついた時に、どのようなことを感じ、自分はどのように変わったでしょうか。3「見牛」(牛を見つける)、4「得牛」(牛を捕まえる)図を手掛かりに考えます。

 

 

第4回 5月24日(土)13:30~16:30(3時間)

 

  「牧牛」「騎牛帰家」:自分自身と和解する

 

人生を通してのテーマを見いだした時、それをわがものとするためには、自分自身が変わらなければならないことがあります。

しかしながら、自分が変わる・自分を変えることは、容易ではありません。

自分の生き方が根本から変わる時には、「自分自身と和解する」ことが重要になってきます。

5「牧牛」(牛を飼い馴らす)、6「騎牛帰家」(牛の背中に騎って家に帰る)図を手掛かりに考えてみましょう。

 

 

第5回 6月 7日(土)10:30~16:30(6時間)

 

  『十牛図』を手掛かりに自分自身を照らす

 

最終回は、山梨の名刹恵林寺にて実践を通じて学びます。

修行の場として磨き上げられた禅寺は、人生の根本的な問題に向き合い、じっくりと考えるのに最適な場所です。

『十牛図』の続き、7「亡牛存人」(牛のことを忘れる)、8「人牛俱亡」(牛のことも自分のことも忘れてしまう)、9「返本還源」(悟りの境地に至る)、10「入鄽垂手」(世間に出掛けていって人を導く)を含めて、『十牛図』の全体を考えながら、自分の中に紡がれている「わたしの十牛図」を再検討します。

 

会場:乾徳山恵林寺(山梨県甲州市塩山小屋敷2280)

 

 

開催形態 ブレンディッド
第1回(金龍寺)、第5回(恵林寺):対面
第2回~第4回:ハイブリッド
 
日程 2025年 4/5、4/19、5/10、5/24、6/7(すべて土曜日)
上記の他に事前講義動画の視聴があります。
時間 第1~4回:13:30~16:30(3時間)、第5回:10:30~16:30(6時間)
定員

20名

 

会場 第1回:白雲山 金龍寺(東京都台東区寿2丁目10番地4号)
第2回~第4回:慶應丸の内シティキャンパス、オンライン(Zoom)
第5回:乾徳山 恵林寺(山梨県甲州市塩山小屋敷2280)

 

*お問い合わせ、お申し込みは慶應MCC agora までお願い致します。

 

 

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