2018年03月17日

恵林寺開山『夢窓国師毎歳忌』の『献荼式』で御縁をいただきました表千家の猶有齋若宗匠が第15代お家元を襲名されました...

一昨年の9月30日、恵林寺開山『夢窓国師毎歳忌』の『献荼式』で御縁をいただきました、茶道表千家の猶有齋(ゆうゆうさい)若宗匠が、この度、表千家の御家元に就任されました。

 

平成30年2月28日(水)、表千家で襲名の儀が行われ、猶有斎千宗員(そういん)若宗匠が、新お家元として十五代千宗左(そうさ)を襲名。

同時に、十四代而妙斎千宗左お家元は、隠居名の千宗旦(そうたん)を名乗ることになりました。新家元は79歳になる十四代お家元の長男で現在47歳、ちょうど二十年前の平成10年に京都紫野大徳寺で得度、表千家の若宗匠になりました。表千家の家元襲名は38年ぶりとなります。

 

襲名の儀には、不審庵(京都市上京区)の千利休の座像を祀る祖堂で行われ、裏千家から千宗室お家元、武者小路千家の千宗守お家元らがご出席されました。

 

茶道表千家は、歴史的には利休の切腹後、許されて跡を継いだ少庵、そしてその後を継いだ元伯宗旦が三男・江岑宗左に家督を継がせ、本家表千家となるところから始まります。

そして次男 宗守、四男 宗室はそれぞれ武者小路千家、裏千家を興し、今日の三千家の形になります。

 

三千家は各家とも利休を初代の家元として数えます。そして、表千家の家元は、利休から数えて四代目となる江岑の諱(いみな)「宗左」を受け継ぎます。

また、家元後嗣(若宗匠)は「宗員」、隠居してからは元伯の諱「宗旦」を名乗る伝統となっています。

 

表千家の歴代は、

 

  初代 抛筌斎 利休宗易 1522年-1591年2月28日(没)

  二代     少庵宗淳 1546年-1614年10月10日(没)

  三代 咄々斎 元伯宗旦 1578年-1658年12月19日(没)

  四代 逢源斎 江岑宗左 1613年-1672年10月27日(没)

  五代 随流斎 良休宗左 1650年-1691年7月19日(没)

  六代 覚々斎 原叟宗左 1678年-1730年6月25日(没)

  七代 如心斎 天然宗左 1705年-1751年8月13日(没)

  八代 啐斎 件翁宗左 1744年-1808年10月6日(没)

  九代 了々斎 曠叔宗左 1775年-1825年8月7日(没)

  十代 吸江斎 祥翁宗左 1818年-1860年6月6日(没)

 十一代 碌々斎 瑞翁宗左 1837年-1910年1月7日(没)

 十二代  惺斎 敬翁宗左 1863年-1937年7月18日(没)

 十三代 即中斎 無盡宗左 1901年-1979年8月29日(没)

 十四代 而妙斎   宗左 1938年-

 十五代 猶有斎   宗左 1970年-

 

となりますが、利休居士以来500年近い歴史を脈々と保ってきています。

この伝統ある表千家に素晴らしい人物を得て、茶道の伝統がますます発展することを願います。

 

毎年9月29日、30日と二日にわたって厳修されます恵林寺の「開山夢窓国師毎歳忌」、来年2019年には併せて献茶式を挙行する予定でございます。

 

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