2024年10月15日

【日本初演】Klang der Stille 25音の空間 ~禅と瞑想的音楽~ が恵林寺で上演されます...

令和6年10月19日(土)・20日(日)、恵林寺において、

 

  Klang der Stille 25音の空間 ~禅と瞑想的音楽~

 

が上演されます。

 

上演時間は、10月19日(土) 8:30~16:30

      10月20日(日) 8:30~16:30

 

夢窓国師の作庭になる恵林寺の名勝庭園に、禅にインスピレーションを得た音楽が響きます...

 

この作品は、恵林寺の夢窓国師庭園で聴こえてくるさまざまな音...

風にそよぐ木の葉、木々の間を抜ける風切り音、瀧の水音、流れる潺のざわめき、鳥の声、虫の声...

お寺を拝観して回る人々の足音、話し声...

そうしたさまざまな音と一つになって、完成する音楽です。

 

秋の恵林寺の美しい景色と、夢窓国師の手になる見事な庭園を楽しみながら、「音とは何か」「音楽とは何か」という根本的な問題に向き合った、音による表現の極北を経験していただきたく思います。

 

このコンサートは、特に演奏時間を設けているわけではありません。

恵林寺の拝観時間中、音楽が鳴り響いています。

立ち止まり、眼をつぶり、瞑想し...

思い思いの形で、この音の世界に触れてください。

 

本作は、既に、パリのノートルダム大聖堂(フランス)、シュトゥットガルトのキレスベルク公園(ドイツ)、コモ湖畔のヴィラ・ヴィゴーニ(イタリア)で上演され、高い評価を得てきています。今回の恵林寺での演奏は、日本初演となります。

 

作曲は、フランツ・ヨッヘン・ヘルフェルト(Franz Jochen Herfert)氏。

氏は、ドイツのルートヴィッヒスブルクに生まれ、はじめに医学を志し、学位を取得後、音楽に転じました。

シュトゥットガルト音楽大学でピアノと作曲を修め、パリに留学。

日本を含む、世界各地でその作品が演奏されています。

2015年から、チュービンゲン大学で教鞭を執り、後進の指導に当たっています。

師の作品の中には、松尾芭蕉の句にインスピレーションを得た『芭蕉の俳句による七つの作品』があり、2000年にニューハンプシャー音楽祭で演奏されています。

 

当日は又、華道家・華道造形インスタレーションアーティスト 梅田一穂氏が、ヘルフェルト氏の作品に呼応する華道インスタレーション作品を寺内に展示いたします。

音楽と華道、西洋芸術と東洋芸術の共鳴も、併せてお楽しみください。

 

 

【日時】 令和6年10月19日(土)・20日(日)

 

        8:30~16:30

 

【会場】 乾徳山 恵林寺 

 

    夢窓国師作庭名勝庭園他

 

 

【作曲】 フランツ・ヨッヘン・ヘルフェルト

 

【華道造形インスタレーション】 梅田一穂

 

 

【料金】 恵林寺拝観料のみ

 

      大人  一人 500円

     小中高生 一人 300円

 

     (団体20名以上で、一人400円)

 

【主催】 合同会社ナーブル音楽企画

【共催】 乾徳山恵林寺

【後援】 甲州市

 

*お問い合わせは、合同会社ナーブル音楽企画まで。

 

☎ 080-3001-0496

e-mail info@naable.com

 

住職、古川周賢老大師は、

 

この企画は、『武田信玄公生誕500年・450回忌』の記念のための文化事業を考える中でご縁をいただきました、音楽家・川口聖加さんのおかげで実現することとなりました。

川口さんは、皆さまご存じの通り、山梨を本拠地として、精力的に音楽活動を続けておられますが、豊かな人脈を駆使して、ここ、恵林寺において、音楽・舞踊・華道のコラボレーション企画『邂逅』、『小山由美リサイタル』を実現してくださっています。

そのどれもが、素晴らしいものばかりで、音楽の演奏会として優れているだけではなく、700年の歴史を持つ禅の名刹恵林寺にふさわしい、意味のあるものばかりでした。

今回、その作品をお聴きいただきます、ヘルフェルト氏は、前回のコンサート『小山由美リサイタル』において、ピアノを担当されました。そして、その作品も恵林寺本堂において披露してくださっています。

この時のコンサートをご縁に、氏とさまざまなことをお話しする機会がありましたが、禅と日本文化に対する深い関心と豊かな知識、そして繊細で独特な感性に強い印象を受けました。

 

タイトルの、Klang der Stille とは、静寂(Stille)の響き(Klang)です。

禅の世界には、「隻手音声」という禅問答があります。

両手が合えば、音がする。それでは、片手にはどのような音があるか?

もちろん、片手だけでは、音は鳴りません。

しかし、禅の世界では、敢えてそこでこの「片手の声を聞け」というのです。

「沈黙の響き(Klang der Stille)」とは、そのような、「隻手の声」と同じ問題意識の上にあるのではないかと思います。

今回のコンサートが、どのようなものになるのか、とても楽しみです。

氏の、考えぬかれた繊細な音の世界に、一人でも多くのかたがふれてくださることを期待しています。

 

と話しておられました。

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