2023年04月08日
【終了いたしました】恵林寺4月特別朱印『花まつり特別朱印』をお分けいたします...
令和5年4月の恵林寺特別朱印は、4月8日の『降誕会』にちなみ、『花まつり特別朱印』です。
4月8日は『降誕会』、仏教の開祖お釈迦様の誕生日です。
お釈迦様は、今から2600年ほど前に、インドのルンビニーというところの花園でお生まれになりました。
お釈迦様が生まれるとき、龍王が天から香水を降らせてお祝いし、お釈迦様が地面に降り立つと、大地から花が湧き出でてその足を支えたと伝えられています。
こうした物語にしたがい、『降誕会』には、色とりどりの花で飾られた『花御堂』を準備し、幼子の姿をした小さなお釈迦様の像をその中に収め、甘茶や香水をその像にかける習慣があります。
生まれたばかりのお釈迦様は、地面を七歩歩き、右手で天を、左手で地を指差し、
「天上天下唯我独尊」
と高らかに宣言したと伝えられています。
「七歩歩く」というのは、世界中くまなく探しても、という意味です。
つまり、この言葉は、世界中くまなく探しても、今ここに生まれたこの生命に代わることができるものは無い、生まれ出た新しい生命はどれも世界でただ一つ、宇宙でただ一つの尊い存在だ、ということを言っています。
そしてこれは、お釈迦様だけのことではありません。わたしたち一人一人の誰もが、そして人間に限らず、生きとし生けるものすべての生命はどれもが世界で唯一、宇宙に一つだけの尊い存在なのだということになります。お釈迦様の誕生を見まもる家族は、生まれ落ちた赤ちゃんの、「おぎゃー! おぎゃー!」という元気な声の中に、限りない喜びと、そんな素晴らしい教えを聴き取ったのでしょう。
このように、お釈迦様の誕生日を通じて、生きとし生けるあらゆる生命の尊さを讃えるお祭りである『降誕会』には、大きさも色も形もさまざまに異なりながら、美しさを競うように綺麗に咲き誇る花々を飾る『花まつり』がふさわしいのです。恵林寺の『花まつり』は、旧暦にしたがい五月に行われるのが慣例ですが、花々がうつくしく咲きそろう4月8日に、一足先に御朱印を通じてお祝いいたします。
恵林寺『花まつり御朱印』には、花にちなむ禅語
「花に逢っては花を打す(逢花打花)」
と
「春色高下無し(春色無高下)」
と記しました。「花に逢っては花を打す」とは、満開の花に出会えば、花一色にそれを楽しむことです。そして「春色高下無し」とは、春がやって来ると、野にも山にも、あらゆるところが一斉に春爛漫となる、その春の盛りを全身で味わいなさい、ということです。
『花まつり御朱印』は、限定二〇〇枚。
御希望の方は、お参りの際に受付にお申し出ください。
恵林寺 山主 謹白
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