2021年09月01日

本日から9月の特別御朱印をおわけいたします...

令和3年・4年と、2年間にわたる『武田信玄公生誕五〇〇年・四五〇回忌』を記念して、恵林寺では毎月一つ、特別朱印を準備しております。
九月文月(ふみつき)は、秋の到来にちなんだ『金風颯颯(きんぷうさつさつ)』朱印です。

本日、9月1日からお詣りの皆さまにおわけいたします。

 

九月に入ると、さすがに朝夕、秋の到来を実感する日が多くなります。
恵林寺でも、桜を始め、樹々の紅葉が始まりました。

禅の世界には、

 

  一葉(いちよう)落ちて天下の秋を知る...

 

という言葉があります。

まだまだ暑い日が続くなか、ふと目の前に、いつの間に色づいたのか、一枚の木の葉が落ちてきます。
誰も気が付くことのない一枚の木の葉の落ちる姿から、秋の到来を感じ取るのです。


中国の五行思想(ごぎょうしそう)では、世界にあるすべてのものは「木・火・土・金・水」という五つの要素から成り立っているのだと考えます。

そして、季節の移り変わりも、この五つの性格を示している、と教えます。
春を表すのは木、夏を表すのは火、季節の移り変わりを表すのは土、秋を表すのは金、冬を表すのは水...

秋の風が吹くと、カサカサと音を立てて木の葉が黄金色に色づいてきます。
残暑の熱気と湿度を追い払うかのように、爽やかな風が吹き抜けます。
この風の吹き抜ける様子を、禅の世界では、

 

  金風颯颯(きんぷうさつさつ)...

 

と表現し、手紙の時候の挨拶に用いたりします。


恵林寺にお越しになりましたら、夢窓庭園を始め、恵林寺の至る所で吹き抜ける、爽やかな風を身体いっぱいで受け止め、「天下の秋」を感じていただきたいと思います。

 

 

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