2019年01月01日
平成31年 住職年頭挨拶
ご挨拶
新年、明けましておめでとうございます。
みなさま、お変わりなく健やかに新春を迎えられましたことと、謹んでお喜び申しあげます。
おかげさまをもちまして当山も、一同無事に新しい年を迎えることができました。
昨年は、先住職恵林寺第二十一世特贈歴住妙心不晦軒正道大亨老大師の小祥忌(一周忌)も無事に執り行うことができました。
老大師は、皆様ご存じの通り、30年以上の長きにわたって恵林寺をお護りしてこられ、その間には恵林寺本堂・大庫裏の屋根葺き替え工事にはじまり、重要文化財四脚門(赤門)解体修理、客殿『吾心閣(ごしんかく)』落慶、東堂落慶など寺内整備に努められ、恵林寺の偉容を輝かしく世に示してこられました。妙心寺ご本山におきましても、その長年の功に対して「特贈(とくぞう)」という形で「歴住(れきじゅう)」という、妙心寺派の法階中での最高の位階を追贈して下さいました。
日常底(にちじょうてい:普段の暮らしぶり)においては極めて謙虚で、「そういえば南條とかいう奴がおったな...ぐらいのことでええんじゃ」というのが口癖であった老大師も、泉下で「そんなことはせんでもええのに...」と言いながら「まあ、新命さんの思ったようにすればええワィ」と苦笑いしておられることと思います。
さて、新しい年を迎えて...
今春には元号もかわり、新しい御世になります。
世界に目を転ずれば、昨年1年間は、北朝鮮の核ミサイル問題にはじまり、難民問題を火種としたヨーロッパの混乱、米中の経済対立...暗いニュースが多かったように思われます。
グローバル化が進み、世界が一つに繋がっている今日、どれも対岸の火事だなどと安閑としておられないような不安なことばかりでございますが、大切なことは、やはり足下を大切に、一歩一歩なすべきことを確実に果たしていくことでございます。
地方の在り方と同様、お寺を取り囲む社会的な状況も厳しくなってきておりますが、身近な問題と同時に、20年後、30年後の、長期の展望も見据えて、今からコツコツとできる限りの対策を講じていく所存でございます。
たとえば、平成28年に行いました八衞門座敷および隣接する茶頭寮(さずりょう)の整備の結果、それまでほとんど使用されることのなかった八衞門座敷は、正式な水屋を併設した本格的なお茶室として新しい生命を吹き込まれ、献茶式での目玉の茶室としてお披露目されて以後、『恵林寺茶会』、『恵林寺親子お茶教室』はじめ、来賓の応接室として大活躍しております。
こうした経緯もあり、近年では「お茶のお寺」としての恵林寺の存在も広く認知されてきており、恵林寺で開催される年2回のお茶会にも大勢の方が、それも全国からお越しになってきております。
また、今年は、毎年9月29日・30日に開催されます『恵林寺開山夢窓国師毎歳忌』に、茶道表千家お家元による『献茶式』が執り行われるほか、それに先立つ4月22日(月)・23日(火)には茶道表千家『吉祥会』による『吉祥会山梨県大会』の開催が予定されており、大勢のお客様がお越しになる予定となっております。
そしてまた、恵林寺としましては、長年放置されてきていました土蔵を毎年一つずつ改修し、有益に機能するように取り組んできておりますが、その一つは既に恵林寺所蔵の宝物を収蔵管理する宝物庫として機能しており、貴重な恵林寺の宝物をしっかりと次の世代に伝え残すために大きな役割を担っています。
こうした状況において、今年の課題としましては、2021年の『武田信玄公生誕500年』に向けた取り組みを本格的に始動することがございます。そして、翌2022年には『武田信玄公450回忌』がやって参ります。
これに合わせまして、現在、毎月12日の命日のみのお詣りだけになっております『信玄公墓所』の整備とお詣り方法の再検討のほか、『武田家臣団墓所』から『柳沢吉保公霊廟・墓所』にかけての参道の整備、さらには境内地のトイレ、物販所等の整備を検討しておりますが、いずれも年限が迫ってきておりますので、今年中には具体的な計画案を詰めて、予定を進めていく所存でございます。
お寺の活動のソフト面としては、『恵林寺寺子屋』の一層の充実を図る予定です。
現在、『恵林寺親子お茶教室』が順調なほか、『恵林寺文化講座』もおかげさまをもちまして頻度を上げて開催できるようになってきております。『大人のためのペン字講座』は、残念ながら講師の西山鳳陽先生の退職・京都移転によって終了となりましたが、新たな形で常設の講座を『寺子屋』として計画していこうと考えております。
平成30年度のご報告
平成30年度は、例年通り、放光寺と協力しての『恵林寺・放光寺除夜の鐘』と『新年初法要』の『祝聖(しゅくしん)』を皮切りに、正月2日の『恵林寺大般若祈祷』を挟んで、正月3日間の『大般若祈祷』を厳修することからはじまりました。
毎年恒例の、1月4日の『年頭回礼』は、先住職不晦軒南條大亨老大師の遷化(せんげ)をうけまして、中止といたしましたが、1月7日には『七草粥』と『坐禅会始め』が二十六名の参加者を得て例年通り行われました。
同じく13日には『恵林寺寺子屋』の第1弾として平成二十九年に開始された『恵林寺親子お茶教室』の第2期教室が開講。
16日には『檀徒年賀』、20日には恵林寺花園会婦人部『御礼会』。
28日には、甲州市消防団、恵林寺自衛消防隊、恵林寺檀家、武田信玄公宝物館自衛消防隊、一休庵自衛消防隊、小屋敷区民、三日市場上区民、塩山消防署合同での『消防訓練』が実施されました。
2月3日には『節分会』。4日から8日にかけては、『信玄公宝物館』館長小野正文氏のご協力を仰ぎ、『恵林寺歴代住職頂相画賛解読研究会』を立ち上げ、第1回の解読打合会。同じく8日には夢窓国師ゆかりの徳和村名取八衛門家の『薬師祭』。
2月17日には、リヨン第1大学の教授でフランス・ラグビー協会のオリビエ・ニール氏が来山。また、3月3日には、日本を含む19ヶ国の海軍少佐ご一行が来山。
3月5日には、大書院において第13回『山梨教区花園会女性部研修会』。恵林寺での住み込み修行の経験を持つ立川流落語家、立川こはるさんの落語会が行われました。
3月7日には日本大学の大学生・大学院生を中心にした有志メンバーによる『恵林寺寺子屋』第1回『公開研究発表会』『宇宙と地球』が開催されました。テーマは『宇宙と地球』。
3月19日には、例年通り『恵林寺彼岸法要』が厳修されました。
同じく25日には『第9回 恵林寺講座』が、信玄公宝物館との共催により開催されました。
講演内容は、甲府市教育委員会の数野雅彦による『慶長期甲州金の諸相 ―於曽御蔵入勘定史料の分析から―』。山梨県立博物館の海老沼真治による『武田二十四将シリーズ第二弾 御一門衆(二)―武田義信・勝頼を中心として―』。会場には、60名以上の聴衆がお越しになりました。
4月1日には、恵林寺徒弟 間宮哲心禅士が修行道場に入門。掛搭先は京都紫野の大徳寺僧堂。同じく12日には例年通り『快川国師・信玄公毎歳忌』が厳修されました。
20日には『恵林寺花園会女性部』の皆さんが、夢窓国師ゆかりの八衛門座敷においてお茶会を楽しまれました。昨年に引き続き禅僧手造りの精進料理、そして住職によるお薄の呈茶で、ささやかながら春のひとときを寛いでいただきました。
4月25日から27日にかけて(株)倉敷紡績株式会社(クラボウ)の社員研修。同じく4月30日には、表千家前嶋社中宗芳会による『恵林寺茶会』が開催。恵林寺に会場を移して六年目となる今年も、夢窓国師の庭園を望む本堂東、涅槃図の前に、本席 濃茶席。夢窓庭園西、柳澤吉保公廟所東の屋外に副席 立礼席が設けられ、200名以上のみなさんがお越しになりました。
5月1日から4日にかけて、(株)サンライズ・プロモーション新入社員研修。
5月8日には、例年通り『降誕会(はなまつり)』。11日には(株)ニューロン製菓の新入社員研修。
6月からは、恵林寺の事務職をお願いする方として、新たに野上成貴准陸尉とのご縁ができました。現在も関根事務長を補佐しながら、事務職として恵林寺のためにお骨折りいただいております。
7月1日には、大書院において『夢甲斐塾』第18期生の「入塾式」が行われました。
7月31日には、第5回『恵林寺文化講座』(山梨編)を開催。茶道表千家の小笹晃宗匠に講師をお願いし、八衞門座敷を会場にして30名以上の皆さんがお越しになりました。
8月6日から、恵林寺に新たに茶室を移築する工事に着工致しました。
この茶室はもともと、甲斐国巨摩郡荊沢村(現在の南アルプス市)出身で、明治時代に政治家・実業家として活躍し、現在の『山梨中央銀行』の前身の一つである『富士銀行』の頭取となり、貴族院議員を務め、衆議院議員にも選出された市川文藏(いちかわ ぶんぞう:1864年(元治元年)- 1935年(昭和10年))氏の私邸にあったものです。この茶室が後に酒蔵『春鶯囀』の萬屋に移築され、以来、茶席『一个亭(いっかてい)』として大切に保存されており、今回、縁あって恵林寺にご供養いただくこととなりました。山梨の貴重な文化財として価値ある建物ですので、細心の注意を持って移築に取り掛かり、現在、解体は完了し、境内地における移築先の検討を慎重に進めております。
また、この茶室の移築に併せて、移築予定地の傍らにあります恵林寺の「鎮守(土地神)」の本格的な改修を計画中です。
同じく8月15日、16日には、7回目となる山梨大学表千家茶道部による『恵林寺茶道合宿』。
9月1日、2日には、第4回目となる慶應MCC講座『禅の智慧』参加者による合宿研修『己事究明会』を開催。同じく2日には、恵林寺本堂において「仏前結婚式」が厳かに執り行われました。
9月8日には『ラグビー日本代表ユースオリンピックチーム』の皆さんが来山。この後、10月6日からアルゼンチン・ブエノスアイレスで開幕された「第3回夏季大会」で、南アフリカとの3位決定戦に勝利し、3位入賞で銅メダルを獲得されました。
また、9月29日から11月25日まで『京都国立博物館』において、特別展『京のかたな ~匠のわざと雅のこころ~』が開催。恵林寺所蔵の名刀『太刀 銘 来国長』が展示されました。公益財団法人『信玄公宝物館』に収蔵・展示されているこの名刀は、信玄佩刀と伝えられ、『武田信玄公百三十三回忌』のさいに、柳沢吉保公によって奉納されたものです。
9月29日には恵林寺開山夢窓国師毎歳忌宿忌、翌30日には半齋を、例年通り厳修。開山忌に併せた『夢窓国師坐禅洞窟登拝』は天候不良のために大幅に遅れましたが、11月14日に無事行いました。
10月3日には『花園会婦人部』の研修旅行。同7日には第3回『乾徳山恵林寺茶会』。本年は八衛門座敷に、裏千家有賀社中による本席濃茶席。大玄関2階坐禅堂に、表千家前嶋社中による副席薄茶席が設けられ、県内県外から200名近い皆様がお越しになりました。
10月11日、12日には、昨年10月20日に遷化されました恵林寺第二十一世不晦軒特贈歴住妙心正道大亨禅師大和尚の小祥忌(一周忌)が厳粛裡に執り行われました。
東福寺管長幽松軒原田融道老大師の導師の下、向嶽寺管長瑞松軒老大師、臨済僧堂師家無底窟老大師、平林僧堂師家江楓室老大師、妙心寺塔頭退蔵院和尚をはじめ、各地から尊宿、縁故者合わせて100名近い方が御出頭され、先住老大師の遺徳を偲びました。
翌13日には、平成30年度妙心寺派山梨教区第三部花園会『秋季特別布教』会。
同じく13日から14日にかけて、昨年、閑栖老大師の遷化を受けて中止となっておりました第2回『恵林寺曝涼展』を開催いたしました。期間中にはガイド・ツアーも行い、2日間で150名前後の方がお越しになりました。今回は花園大学歴史博物館館長、福島恒徳先生による「わかりやすい禅芸術入門」:講演『禅美術 ~禅と禅の文化を知る』も本堂で行うことができました。
同じく16日から19日にかけて、(株)倉敷紡績株式会社(クラボウ)の社員研修の第2弾。
16日にはまた、第6回『恵林寺文化講座』:富田宣夫先生による『中国絵画ってどう観ればいいの? 〜宋代を中心に〜』を開催。
10月20日には、スコットランドのチャールズ・エドワード・ブルース卿、ロナルド・スチュアート・ワット氏ら総勢17名の皆様が、山梨学院大のウィリアム・リード先生のご案内で来山。
11月5日には、フランス・ラグビーチーム、ラグビー元フランス代表キャプテンのティエリー・デュソトワールさん、イヴェンティーム社長のイゴール・ジュゾンさんほか、総勢6名が来山。ラグビー元日本代表梶原宏之先生のご案内で、夢窓国師庭園を拝観ののち、本堂で坐禅を体験されました。
11月16日には、第7回『恵林寺文化講座』。講座名は『利休百首ノ裏のウラ?』。講師は有賀亮右先生。会場は大書院・八衛門。この講座は全六回の連続講座で、第1回は11月16日、第2回は11月30日、第3回は12月11日、第4回は12月21日に開催。引き続き平成31年には第5回が1月18日、第6回が1月29日に予定されています。
11月19日には『立川こはる落語会』(山梨編)が開催。満員御礼で、120名を超える皆さんが本格的な落語を堪能されました。
12月7日には、第9回『恵林寺文化講座』。講師は、茶道表千家の小笹晃宗匠。続く8日には、本堂において『ERINJIヴァイオリン・コンサート』。主催は甲州市教育委員会文化財課。100名を超えるみなさんがお越しになりました。ヴァイオリンは塩山出身の武田舞子さん。ピアノは横林純子さん。
続く22日には、『恵林寺親子お茶教室』第2期生の『卒業茶会・卒業式』が行われました。一年間、一人も脱落することなく皆とても素晴らしいお稽古をされました。これから日常生活の中にどのようにお茶を取り入れてくれるのか、とても楽しみです。翌23日には、八衞門座敷において、茶道表千家『山梨吉祥会』研究会。
駆け足のご紹介となりましたが、そのほか本年度も、海外からの観光客の皆さんにたいして英語による坐禅指導、茶道体験実習を開始しており、お手伝いをお願いしております知足院和尚の活躍によって大変好評で、TV・新聞にも再三取り上げていただきました。
住職の活動に関しては、
1月5日には、京都紫野空裡庵において表千家小笹晃宗匠の初釜に、7日には表千家宗芳会、17日には表千家東京道場における初釜に、それぞれ出席いたしました。
1月22日から、2月11日、27日と、NPO法人『外交政策センター(FPC)』の研究会に出席いたしました。
1月23日には「笛吹市観光協会合同新年会」に出席。26日には「臨床倫理研修会」『最後まで、その人らしい活き方を 〜臨床現場において、医療者はどう寄り添うか〜』において、『禅の死生観』というタイトルで講演。同じく29日、30日には、八王子廣園寺前住職古心庵丹羽慈祥老大師の津葬・新忌齋に出頭。
2月23日、中北保健所管内『愛育活動研究会』研修会において講演。テーマは『禅のこころに学ぶ〜人生の喜びとは』。
3月9日には、第32回『飯伊仏教大学講座』第三講義で講演。講義タイトルは、『風林火山 -武田信玄と禅-』。続く10日には、京都花園妙心寺塔頭退蔵院先住職丹山宗忠老大和尚十三回忌法要に出頭。
続く12日には『山梨県法人連合会青年部会連絡協議会』の合同研修会において講演。タイトルは『武田信玄と禅』。
同じく14日、信玄公生誕五百年記念事業 石和温泉『武田二十四将の宿』企画第一弾特別講演会:『歴史に学ぶおもてなしの心』で講演。演題は、『武田二十四将と古都千年に学ぶ』。
4月6日から8日まで、岐阜県揖斐郡揖斐川町の臨済宗妙心寺派雲龍山大興寺開創六百五十年記念大法会に出頭いたしました。
大興寺は、恵林寺開山夢窓国師の高弟の一人、龍湫周澤(りょうしゅうしゅうたく)禅師を開山とする濃尾の名刹。龍湫周澤禅師は甲斐の出身ともいわれており、恵林寺の住持も務めておられます。今回の大法会には記念法要と併せて『報恩大接心』『記念大授戒会』が行われ、美濃伊深正眼僧堂、京都東福寺僧堂からも雲衲も参加。途中、季節外れに雪が降り、厳しい寒さの中での厳しい接心となりましたが、今回の会中の喚鐘そして最終日に厳修されました『大興寺先住職二十七回忌法要』の導師を勤めさせていただきました。
続く4月10日には、兵庫県豊岡市城崎町の臨済宗大徳寺派万年山極楽寺において、新命和尚の晋山式に出頭。
同じく16日には『かんてんパパ』のブランドでよく知られています長野県伊那市の『伊那食品工業株式会社』をお訪ねし、塚越寛会長からお話しをお伺いいたしました。続いて長野県諏訪市のスタジオ『エンレース』をお訪ねし、ナチュラルホームウェディング『フェリスクレール』代表取締役社長の古屋了氏にお目に掛かり、同じくお話しをお伺いしました。
4月18日には『向嶽寺秋葉山大祭』に出頭。
4月22日から、昨年秋に引き続き『NHKカルチャー横浜ランドマークタワー教室』において6回の連続講座『禅語入門 禅の名言を味わう(二)』を担当。テーマは(1)『行雲流水』(2)『雪月花』(3)『啐啄同時』(4)『本来無一物』(5)『一無位真人』(6)『心頭滅却』。6月24日には「特別講座」として『坐禅指導』を行いました。
5月26日からは、5年目となる慶應MCC講座『禅の智慧』(全6回)が開講され、今年も3ヶ月にわたって講師を務めました。
同28日には、公益財団法人『山梨県看護協会中北地区支部』通常総会で記念講演。演題は『禅のこころに学ぶ ~人生の喜びとは~』。
6月4日には、授業寺である妙心寺塔頭退蔵院開祖忌に出頭。併せて、前日に行われました妙心寺塔頭 壽聖院和尚結婚式の戒師を務めさせていただきました。
6月16日には、公益財団法人『信玄公宝物館』の役員会に出席し、平成二十九年度の事業報告・三十年度の事業計画の承認を見届けました。
また、8月3日放送のNHK WORLD-JAPAN ; J-Arena #12 '' Kenjutsu - The Art of the Sword '' (特集:剣術)に出演させていただきました。この番組は毎週金曜日に、海外向けに日本文化を紹介するためのものです。
8月26日、27日には、IBMマーケットビジネスに携わるIT関連企業集団UOS(ユーオス)グループの経営者セミナー講師。
9月4日には、台風の直撃による大変な暴風雨の中、京都堀川寺ノ内の「表千家会館」において、『表千家短期講習会』の講師。
10月8日には、深川の臨済宗円覚寺派三聖山慧然寺開山別傳碩分和尚の三五〇回忌並献茶法要に出頭。
10月23日には、神奈川県横浜市鶴見区の鶴見大学会館のメイン・ホールにおいて講演会『禅の師・瑩山紹瑾大和尚 〜済洞両門からの視点〜』に、講師として出席。当日のプログラムは(1)『瑩山善寺研究の諸問題』 東京大学名誉教授・曹洞宗龍寶寺住職 木村清孝老大師。(2)『済門より見たる『信心銘拈提』 臨済宗妙心寺派恵林寺住職 古川周賢。(3)討論会 木村清孝老大師、恵林寺住職、曹洞宗城満寺住職 田村航也師。司会 花園大学文学部国際禅学研究所准教授 柳幹康氏。
同27日には、平成三十年度第三回柳沢文庫歴史塾(郡山学)の講師を務めさせていただきました。演題は『柳澤吉保公と禅~『勅賜護法常應録』の世界~』。当日は、100名近い方がお越しになり、熱心に耳を傾けてくださいました。
11月6日から8日にかけて『表千家猶有斎家元御襲名記念茶会・披露晩餐会』に出席。
11月9日には、八王子の兜率山広園寺において、広園寺先住職 古心庵丹羽慈祥老大師の小祥忌(一周忌)に出頭いたしました。
11月11日から、春に引き続き「NHKカルチャー 横浜ランドマークタワー教室」において、6回の連続講座『禅語入門 禅の名言を味わう(三)』を開講。テーマは、(1)『吾心似秋月』(2)『山色清浄身』(3)『独坐大雄峰』(4)『大道透長安』(5)『空手把鋤頭』(6)『歩々清風起』。
同じく11月16日には『こうふ開府500年記念事業』連携企画、一般社団法人「日本相続学会」第六回研究大会:パネルディスカッション:『戦国武将と相続500年』に、パネラーとして出席。山梨県立考古博物館館長・萩原三雄氏をコーディネーターに、上杉子爵家第九代当主上杉孝久氏、仙台真田家第十三代真田徹氏がご一緒でした。
11月17日、18日の2日間、第63回『吉祥会名古屋大会』に出席。
同じく27日には、大分の臨済宗妙心寺派正願寺先住職文雄和尚十七回忌に出頭。これにあわせて、長年の懸案であった、臼杵の月桂寺をお訪ねいたしました。臼杵の月桂寺は、快川国師のお弟子の一人、湖海宗嶽禅師が御開山となっています。湖海禅師は、織田信長の恵林寺焼き討ちの時に、国師の厳命によって燃え盛る山門から飛び降りて逃げ延び、のちに臼杵城主稲葉家の菩提寺となるこの月桂寺の開山となったお方です。諡号は三舟圓観禅師。このお寺にはまた、三門から逃れるときに湖海禅師が国師から託された、国師所用の金襴の袈裟が形見として収められています。
11月28日には、FPC『国の在り方を考える文化カフェ』の講師。
12月2日には、『高室陽二郎茶道表千家同門会山梨支部前支部長を偲ぶ会・追善茶会』に出席。同じく11日には、甲府の第386回『得々三文会』で、法話『修業ノススメ 其ノ五』:『釈尊に学ぶ』。同じく19日には、韮崎高校「文理科講座」で講演。テーマは『禅に学ぶ -若者の心と将来の在り方』。
また、本年も引き続き公益財団法人『禅文化研究所』発行の季刊『禅文化』第247号-特集 現代における坐禅とマインドフルネス-、同第248号-特集 戦国武将と禅僧-、 同第249号-特集 対談・禅と他宗教に通底するもの-、同第250号-特集 釈宗演老師壱百年遠諱-に、『禅の見方、考え方(十一~十四) 私とは何者か - 己事究明(八~十一)』を連載。
そのほか、平成30年1月15日発行の拓殖大学海外事情研究所:『海外事情』2018年1月号(第66巻1号)特集:『ソフトパワーの威力』では、拓殖大学学事顧問渡辺利夫氏との対談『グローバリズムと国家主義』が巻頭に掲載されています。司会は、拓殖大学海外事情研究所所長の川上高司 氏(平成29年11月29日収録)。
また、平成30年1月に発行された作品集、"FUTURE CULTIVATORS PROGRAM BOOK 2017"に、インタビューが掲載されました。
来年度も引き続き、名刹恵林寺に相応しい活動を続け、禅の布教の拠点としての責務を果たしていく所存でございます。
皆様、今後ともどうぞよろしくお願い申し上げます。
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